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 ソースの製造に最初に着目したのは、ヤマサ醤油(株)の七代目浜口儀兵衛氏で、明治17年米国遊学中にウスターソースが瓶詰で売られているのに注目、米国から会社に対して醤油を原料としたソースの製造を奨めてきたので、八代目浜口儀兵衛氏が研究を重ね、新しいソースを製造した。このソースをサンフランシスコに送り三角形のガラス瓶に詰めて、「ミカドソース」の商標で販売する一方、国内向けには「新味醤油」の商標で売り出したが、一般の人々に味が馴染まれないまま、製造販売後1年程で製造は中止された。
 なお、明治18年に特許制度が公布されたが、同社はこのソースの製造特許を、明治18年9月28日に出願し、1ヵ月後の10月30日に「製造特許第53号」として成立している。以下に示すのがその全文で使用法、製造法などの記述があり、当時の食文化の一端を垣間見ることができる。
 「名称:新味醤油洋食和食共二調和シテ用ユ可キ極テ好味ナル新規有益ノ新味醤油ヲ発明セリ之ヲ左ニ明解ス。
 此ノ新味醤油ハ日本醤油、西洋酢、蕃椒、胡椒、丁字、蒜、胡すい子ノ七品目ヨリ成ル乃チ其成分ノ割合ヲ掲クルコト左ノ如シ
 日本醤油1斗、西洋酢5斗、蕃椒1500匁、胡椒500匁、丁字400匁、蒜250匁、胡すい子150匁
 此ノ醤油ヲ製スルニハ日本醤油二西洋酢、蕃椒、胡椒、蒜、胡すい子ヲ混和シテ大約2月間放置シ而シテ布袋デ以テ濾過スルモノトス。此ノ醤油ノ用法ハ西洋ノ「テーブルソース」ニ異ナラス牛肉或ハ魚肉等調理品ニ和スルトキハ鹹味ヲ増シ一種ノ芳香ヲ放チ食物ヲシテ一層美味ナラシムルノ効アリ
 此ノ発明ノ専売特許ヲ請求スル区域ハ上文記載ノ如ク日本醤油、西洋酢、蕃椒、胡椒、丁字、蒜、胡すい子ヲ以テ製造スル新味醤油是ナリ」